

15年以上借りて頂いているテナント物件の更新について質問があります。



はい。どういった内容のご質問ですか?



私の父親の頃から毎回毎回、同じ契約書で更新してきた
自主管理物件です。
賃貸の自主管理物件とは?
物件の管理を業者に委託せず、大家さん自身が管理者として管理全般の作業を行うことを言います。 所有物件数が多い、あるいは遠方の物件を所有している大家さんの場合は、すべての管理作業を自分で行うことは難しいため、自主管理をすることが厳しくなる場合があります



更新書類はA4用紙2枚だけのシンプルなもので、数ページにわたる冊子状の細かい内容ではありません。細かく制定されている契約書に切り替える方が良いのでしょうか?
最初の契約には、原状回復に関してスケルトンに等の文言はありますが、更新の書類では書いてありません。



更新時に契約内容が変更となり、スケルトンでの原状回復は不要となったと賃借人に主張される可能性があります。
やはり、契約書の内容を最新のものに更新しておくことをお勧めします。



不動産屋や行政書士に更新書類の作成を頼むべきでしょうか?
不動産屋は書類作成と更新業務もやっていますが、管理をしない物件のそういった業務は乗り気ではなかったりしますか?



不動産屋や行政書士に依頼すれば、法的に問題のない契約書の作成ができます。ただし、費用がかかりますし、管理をしない物件の業務に関しては、不動産屋によって異なる考えがあるかもしれません。



管理を頼むと書類作成費用は取らないところが多いですが、その方が不動産屋としてはいいのでしょうか?



管理を頼むと書類作成がサービスとして提供される場合が多いです。不動産屋としては、継続的な管理契約を結んでいただくことが望ましいと考える場合もあるでしょうね。



ネット上のテナント賃貸借契約書や、オフィスビル標準賃貸契約書という書籍のテンプレートでの作成でも構わないのでしょうか。



ネット上のテナント賃貸借契約書や、オフィスビル標準賃貸契約書を参考にして自力で作成することも可能ですが、法的な専門知識が必要な場合もありますので注意が必要です。
オフィスとテナントでは、契約内容や特約事項が異なることがありますので、その点も注意が必要ですね。
手間と時間を節約
ネット上には多くの無料または有料のテナント物件更新書類の雛型が公開されており、
これを利用することで一から文書を作成する手間と時間を大幅に削減できます。
標準的なフォーマット
雛型は一般的なフォーマットに基づいているため、法的な要件を満たす内容が含まれていることが期待されます。
参考になる
雛型を利用することで、必要な情報や文言の例を参考にすることができます
法的整合性が不確実
: ネット上の雛型は一般的な内容を反映しているため、特定の契約条件や法的要件に合致しない可能性があります。
そのため、個別の契約に合わせて適切な内容に修正する必要があります。
質の保証がない
: ネット上の雛型は出典によって品質が異なります。信頼性の低い出典から入手した雛型は、
誤った情報や不適切な文言が含まれる恐れがあります。
個別状況への対応が必要
: 物件やテナントごとに条件や条項が異なる場合があります。
雛型をそのまま使用すると、重要なポイントを見落とす可能性があります



今のままだと原状回復に関してスケルトンでの原状回復は不要となったと賃借人に主張される可能性がありますよね?



その通りです。契約書の内容を最新のものに更新しておくことをお勧めします。
ただ更新時に契約内容を変更しようとしても、賃借人の同意を得られなければ一方的な変更はできませんので、契約書の内容をしっかりと確認することが大切です。
まとめ
ネット上の雛型を利用することで、テナント物件の更新書類の作成が簡単になりますが、そのまま使用することはリスクが伴います。個別の契約要件や法的整合性に留意し、信頼性の高い出典を選びながら、適切に修正して利用することが重要です。大切な契約書には専門家の助言を得ることで、より安心して取り組むことができるでしょう。
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